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COVID-19 パンデミックが
消費者の行動に与える影響

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COVID-19 パンデミックが消費者の行動に与える影響

この新しいパンデミックの現実が世界を揺るがしています。今はまだ、世界中の人々が外出制限の長期化に適応しようとしている最中です。誰もが実店舗での買い物を控えようとする中、購買行動はどのように変化したのでしょうか。  そして、その変化は新しい習慣を生み、やがて定着するのでしょうか。

危機的な状況下での行動

COVID-19 の影響が深刻化している国の消費者は、人込みを避けながら食料やその他の生活必需品を買いだめしています。消費者の間でこうした行動の変化がいつどのように現れ始めるかを知るため、Nielsen 社は、中国で感染が流行し始めてから他国に伝播し、影響が拡大するまでの期間、消費者の行動に関する調査を行いました1 

消費者の動向を観察した結果、COVID-19 関連報道の増加に伴って感染拡大への消費者の意識が変化していき、6 つの行動段階を経ることが明らかになりました。

  1. 予防的な健康志向の購買: 快適な暮らしや健康の維持に役立つ商品への関心が高まります。
  2. 対処的な健康管理: 感染対策に役立つ商品(マスクなど)を優先するようになります。
  3. 食料の備蓄: 長期保存できる食品の購入が増え、店舗への訪問回数も増えます。
  4. 自主隔離の準備: オンラインショッピングの回数が増える一方、店舗への訪問回数は減ります。この段階になると、サプライチェーンの負担増大の兆候が現れ始めます。
  5. 制限された生活: 供給の制限とオンラインショップでの品不足により、価格つり上げが懸念されます。
  6. 新しい日常: 通常の生活に戻っても健康意識が引き続き高まります。

この調査では、初期に感染が拡大した地域で 1 つの段階から次の段階に移行するまでの期間は通常 2 週間であったこともわかりました。一方で、イタリアや米国など、遅れて感染が拡大した国ではもっと短い期間で移行しています。

現在、消費者が第 6 段階に移行し始めているのは中国だけで、米国は「制限された生活」段階に向かっているところです。では、消費者の行動の中で最終的にどの変化が定着する可能性があるでしょうか。

明言するのは時期尚早ですが、確かな傾向はすでに見られます。その傾向が長く続けば、消費者の購買行動の重大な転換点になる可能性があります。

購買方法の変化

購買が制限される状況では、消費者はテクノロジーを利用した新しい購買方法を求め、活用するようになります。この傾向は特に健康関連商品や生活必需品において顕著です。2019 年の食料品オンラインショッピング市場の売上は約 286 億 8,000 万ドルにのぼり、前年比で 20% の増加になりました2

これだけの成長にもかかわらず、食料品は e コマース業界ではまだ最小規模の市場です。昨年、食料品のオンラインショッピングを利用した層は若い世代が中心で、オンラインで購入をする方を好む消費者は、25 ~ 34 歳代で 55% を占める一方、45 ~ 54 歳代では 35% にとどまりました3

US Retail Ecommerce Sales Share, by Product Category, 2019

しかし、今回のパンデミックにより、食料品を購入するための安全かつ有効な手段としてオンラインショッピングが上の世代にも浸透し始めています。たとえば Alibaba 社は、中国での食料品のオンライン販売について、1960 年代生まれの消費者からの注文が、例年の春節期間や国内で COVID-19 の患者が確認され始めたばかりの時期と比べて約 4 倍に増えたと発表しています4

では、他のカテゴリーの商品はどのような状況になっているでしょうか。多くの消費者が「制限された生活」状態になりつつある中、他のカテゴリーでも需要が急増しています。特に目立つのが、エンターテイメントとメディアです。人々が家に閉じこもっている今、オンラインコンテンツの視聴率が 60% 増えたことに驚きはないでしょう5

米国では外出禁止令が出されて以来、ビデオゲーム関連のインターネットトラフィックが 75% 増加しています6 。もちろん、すべてのカテゴリーでトラフィックや売上が増えているわけではありません。たとえば、旅行サイトのアクセス数は落ち込んでいます。

こうした状況は、消費者の行動が長期的に変化する兆候なのでしょうか。ホリデーシーズンをバロメーターとすると、短期的な行動の変化であっても長期的な影響をもたらす可能性があります。たとえば、ホリデーシーズンには PC やモバイルデバイスからオンラインショッピングをする消費者が増えます。この傾向はホリデーシーズンのたびに現れます。つまり、新しい習慣として確立されたことを意味します。

パンデミックによって e コマースの利用率が上がったとはいえ、多くの小売業者にとって年内の見通しは暗いものとなっています。それは一般的に、販売収益の中で e コマースの収益が占める割合はわずか 16% にとどまるためです 7 。つまり、多くの実店舗が休業を余儀なくされる今、小売業者にとっては e コマース戦略の維持と拡大が最優先事項といえます。

注目を浴びるメーカー

多くの国の消費者が「自主隔離の準備」段階から「制限された生活」段階に移行しつつある中、オンラインショップでは今後、サプライチェーンの制限が大きな課題になると考えられます。多くの消費者はすでに、注文した商品を通常の期間内に受け取れる Direct-to-Consumer(D2C)型のメーカーを利用し始めています。

D2C メーカーは、標準的な流通チャネルを介さずに商品を消費者に届けることで消費者との直接的な接点を効果的に獲得し、市場で成長を続けています。パンデミック以降、売上を大幅に伸ばしている D2C メーカーもあります。たとえば、高級トイレットペーパーを製造する Peach 社では、新規顧客数が 2 週間で、その前の 2 週間と比べて 279% 増加しました 8

D2C メーカーの認知度はここ数年間で高まっており、メーカーの約 48% が競って D2C チャネルを構築し、87% が D2C チャネルは商品と顧客のどちらにとっても有益だと考えています9

D2C メーカーは、まず若い世代の支持を得ました。その後、特定のターゲットオーディエンスに狙いを定めてそのニーズとアイデンティティに対応することで成功を収めています。その勢いは今後も続くと期待され、まだ様子見をしているメーカーが D2C のメリットを認めて消費者への直販に乗り出せば、さらに加速すると考えられます。

ただし、COVID-19 パンデミックがプラスの影響をもたらしている D2C メーカーであっても、消費者が自宅で隔離生活をするようになれば、サプライチェーンの問題から逃れることはできません。その対策を早急に打ち立てる必要があります。さらに、パンデミックが終息した後も e コマースの成長を維持するための方法を見つける必要もあります。

信頼とロイヤルティ

小売業者であっても D2C メーカーであっても、消費者にオンラインショップを継続的に利用してもらうには、信頼を築いて長期的なロイヤルティを育むことが重要です。そして、信頼を築くには、現在のような極限状況では特に、期待に応えるだけでなく、それを上回る必要があります。そのために念頭に置いておくべき重要なアプローチをいくつかご紹介します。

  • 移行しやすくする。消費者がオンラインショッピングにできるだけシームレスに切り替えられるようにします。たとえば、柔軟な支払オプションを用意したり、必要な商品を見付けやすくしたりします。これは特に、食料品のような新しいカテゴリーの e コマースを初めて利用する消費者から信頼を得るために重要です。
  • 期待値を管理する。在庫に関する正確な情報を提供します。これは人気商品では特に重要な点です。提供できないサービスを提示して消費者がだまされたと感じることのないよう、無理のない発送予定日を伝えることや、ディスプレイ広告を随時見直すことを心掛けましょう。
  • 安心感を与える。商品が予定どおりに届くと顧客に信頼してもらうことが大切です。特別価格などの特典が受けられるサブスクリプションサービスを用意して登録してもらえば、商品が必要なタイミングで届くという安心感を与えるのに役立ちます。
  • 特典やポイントプログラムを活用する。危機的な状況の下では、消費者は価格に対してさほど厳しくありません。それでも、配送料無料などの特典や割引があれば、好感を高めることができます。会員制のさまざまなポイントプログラムや特典プログラムを提供すれば、顧客と長期的な関係を築くこともできます。
  • 顧客ケアを優先する。人々の孤独感が強まりやすいこの状況では特に、コミュニケーションを増やすことが顧客との関係強化につながります。顧客の疑問や懸念に対応するためのホットラインを開設するとともに、ユーザーのコメントやレビューをサイトで公開すれば、顧客に長期的に良い印象を持ってもらうことができます。顧客はオンラインで長い時間を過ごし、レビューを頼りに購入を判断することを忘れないようにしましょう。

将来に備える

COVID-19 パンデミックによって消費者の行動がどのくらい変化するかはまだはっきりとはわかりません。今後、各国の段階が進んで「制限された生活」段階に移行する国が増えれば、実店舗や e コマースに対する短期的な影響がもっと明らかになるでしょう。

しかし、その消費者の行動の変化が長期的に定着するかどうかを判断するには、もう少し時間がかかります。当面の間、小売業者や D2C メーカーは、実店舗休業の影響を緩和するために e コマースからできるだけ多くの売上を確保するよう努める必要があります。

D2C アプローチをまだ採用していないメーカーは、D2C の効果をよく検討する必要があります。そして、手遅れになる前にパンデミックによる売上減少の影響を抑制するため、D2C チャネルの構築に取り掛かるかどうかの判断を早急に下す必要があります。

このブログでは今後も、パンデミックの影響が拡大し続ける中で消費者の行動がどのように変化しているかについて情報を逐次更新していきます。随時アクセスして最新情報をご覧ください。そして、皆様もぜひ安全にお過ごしください。一人一人ができるだけのことをしてパンデミックを一刻も早く終息させましょう。

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