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止まらないショッパブルコンテンツの成長 -
なぜそれほどまでに重要なのか

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止まらないショッパブル・コンテンツの成長 - なぜそれほどまでに重要なのか

お客様が、すぐに他のサイトに行ってしまう 

イメージ画像やインフルエンサー、ライブストリーミング、ストーリーテリングなどを駆使し、お客様が購入ボタンを押すようそっと背中を押しましょう 

ショッパブルコンテンツは、今や商品提案の主流となっており、ほとんどのデジタル戦略の中心となるべきものと言えます。その証拠にインスタグラムを見てみると、画像や動画を共有するこのネットワークは、設立から10年あまりで全世界で8億5千万人以上が利用しており、ユーザーは日常的に、ブランドやインフルエンサーの投稿やライブストリームから直接モノを購入しています。今や、アプリを離れることなく支払いまで行えるプラットフォームにまで成長しています。 

その間、Instagramの人口基盤は進化し、ユーザーの3分の1近くが35歳以上の年齢層となっています。Instagramはもはや、かつてのような若者のものではありません。最もZ世代のプラットフォームであるTikTokでさえ、皆さんが思うよりも上の年齢層にリーチしており、2019年には米国ユーザーの40%が25歳以上となっています。  

2020年、消費者が新しいタイプのソーシャルネットワークを広く利用し、より豊かなデジタル体験をするというこのトレンドと、COVID-19のパンデミックが重なりました。外出できず、オンラインで過ごす時間が増えた消費者は、デスクトップ時代に根付いたカタログ式のショッピングにすぐに飽きてしまったのです。その代わりに、特にモバイルで、より魅力的で刺激的で没入感のある体験を求めるようになっています。 

コンテンツこそが生命線

では、ショッパブルコンテンツを通じて顧客を獲得するために、ブランドや小売業者は、どのようにアプローチすればよいのでしょうか。まず、戦略的なレベルで考えてみると、デジタルのようなダイナミックな環境では常に実験と素早い反復が必要です。しかし同時に、急いで投資をして無駄にしてしまう危険性もあります。 

これは、Eコマースの歴史の中で繰り返されてきたテーマです。例えば、2020年代の終わりにかけて普及した小売店のアプリを考えてみましょう。こうしたアプリの機能は、消費者の使いたい方法に対応していないことが多く、必然的に、消費者のアプリの使用頻度は低いものとなってしまいました。

さらに遡れば、小売店が魅力的なデジタルコンテンツの提供に注力すべきだという考えは、少なくともブロードバンドの登場時から存在していました。しかし、このアプローチを採用した小売業者は、その結果に失望することが多かったのです。おそらく、初期のコンテンツは、たとえオーディオ・ビジュアルの要素があったとしても、どこか平板で刺激のないものが多かったからだと思われます。 

それは、彼らの戦略やコンテンツが、伝統的な放送や出版・編集のモデルに近いものであり、小売業者から視聴者に向けたプッシュ型のものだったからです。それに対し、例えば、うまく運営されているデパートは、本質的にダイナミックで劇場型です。ショッパブルコンテンツを上手に活用すれば、同じような興奮を提供することができます。  

この考えをさらに発展させて、成功したインフルエンサーを営業アシスタントだと考えてみましょう。彼らは、お勧めする商品と顧客の両方について深い知識を持っている人物なのです 

このように考えると、ブランドと小売業者は、ショッパブルコンテンツはEコマースと従来の小売業のある種の衝突であり、両者の長所を取り入れることができる可能性があるという考えを持って構築する必要があります。 

まさに今、その場所から

ショッパブルコンテンツの戦略をたてたら、具体的にどのような種類のコンテンツに投資すべきでしょうか?当然、ブランドや小売業者によって最適なショッパブルコンテンツの種類は異なります。 

わかりやすい例として、高齢者や保守的な層を対象とした場合、ある商品に関する編集記事から、テキストリンクを使って販売中のページに誘導するというショッパブルコンテンツが考えられますこれはコンテンツマーケティングに根ざしたアプローチです。 

これに関連して、Marks & Spencerは、10年程前にオンラインサービスの一環としてコンテンツマーケティングを導入しました。その過程で失敗もありましたが、今でもこの手法を多用しています。重要なポイントは、M&Sは現在、編集記事から支払いまでシームレスに顧客を誘導していることです。 

他のブランドも、それぞれのソーシャルネットワークの強みに合わせて、ショッパブルコンテンツを開発し、プレゼンスを向上させています。例えば、Ritual Cosmeticsは、Instagramで商品の背景に高級感のある豪華な背景を使ってディスプレイしています。これはRitualのブランドイメージにふさわしく、またInstagramのビジュアルボキャブラリーを最大限に活用しています。  

特に若年層をターゲットにする場合は、さらにその先を考える必要があります。なぜなら、動画、特にインフルエンサーによるライブストリーミング、そしてソーシャルメディア/ソーシャルコマースの衝突が更なる変化をもたらしているからです。これは、2021年さらに加速していく重要なトレンドです。  

未来を垣間見たいのであれば、中国に注目してください。ここでは、ライブストリーミングが市場に欠かせないものとなっています。2020年初頭には、人口の約39%に当たる5億6,000万人の中国人がライブストリーミングを視聴していると推定されています。こうした消費者は、バーチャルモールとインフォテインメントのショッピングチャンネルを掛け合わせたような「Tabao Live」をはじめとするオンライン市場に向かっており中国でのライブストリームによる売上額は、すでに600億ドルに達しています。 

そんな中、Aliexpress社がライブストリーミングのライブ翻訳サービス(中国語から英語、ロシア語、スペイン語、フランス語、英語からロシア語、スペイン語、フランス語への同時翻訳に対応)を導入したのは、ライブストリーミングが世界中で同じように普及していくとみているからに他なりません  

昨年の各社の取り組みを見る限り、北米の主要プレイヤーはこの評価に同意していると言えるでしょう。例えば、Pinterestは2020年10月にブランドや小売業者がクリスマスシーズンに顧客を獲得するよう支援するために、コレクション用動画を含む一連の新しいマーチャントツールを発表しました。また、2020年には、小売業者の中でも最も国際色豊かなAmazonが、Amazon Liveによるライブストリーミングを開始しました。  

これらの取り組みで最も興味深いのは、こうした企業が若い消費者だけをターゲットにしているのではないということです。それより上の世代も、ショッパブルコンテンツを利用し始めており、PinterestやAmazonは、この急成長を遂げる市場に対応しています。 

ブランドコンテンツ

ここで紹介してきたショッパブルコンテンツの事例は、主に小売業やテクノロジーの分野のものでしたが、ブランドもこれに取り残されるわけにはいきません。小売業を演劇に例えるならば、ショッパブルコンテンツは、ブランドが舞台の演出家となり、インフルエンサーと直接関係を築いて、どのようなアプローチや商品が顧客に受け入れられるのかを知ることができる新たな機会となります。年齢層の高い人たちをターゲットにしているブランドであっても、こうした顧客を無視することはできません 

しかし、こうした動きは、マルチチャネルでのオペレーションを更に複雑化させることにもなり、ブランドはこれにも備える必要があります。これは、ショッパブルコンテンツを提供することで新たなチャネルが生まれるからだけでなく、例えば、インフルエンサーが商品をプッシュすることで需要がピークに達する可能性があるからです。加えて、国際的なライブストリーミング・イベントでは、世界中から注文が入るという複雑さがあります。 

こうした機会を最大限に活用し、投資の無駄を省くためには、顧客向けの取り組みだけではなく、戦略的なアプローチが必要です。動画や画像などのデジタルアセットを管理・保存し、複数のタッチポイントに配信できるようにする必要があります。また、商品情報と在庫計画の両方をしっかりと管理する必要もあります。ダイナミックで変化の激しい市場では、急に訪れるチャンスを最大限に生かせるよう準備を整えておくことが肝要です  

これを達成できた企業は、消費者行動の流れに乗ることができ、莫大な報酬を手にするでしょう 

ショッパブルコンテンツとは?

本書では、ショッパブルコンテンツの種類とその構造、効果的なショッパブルコンテンツの例、PIMとDAMの組み合わせでショッパブルコンテンツを作る方法について解説しています。