Lacoste 社について
1933年にポロシャツの生産を始めた Lacoste(ラコステ)社はそれ以来、スポーツに根ざした正統なルーツを拠り所として唯一無二の独創的なスタイルを築き上げ、世界中の女性、男性、子供たちに喜びとエレガンスを届けています。高級カジュアルウエア業界で主要な地位を確立するという大きな目標を掲げ、ワニのブランドのもとで、精選された流通ネットワークを通して120カ国で商品を展開しています。同社は 2015年より Thierry Guibert氏がCEOを務め、1万人の従業員を抱え、1,200のブランド直営店と20のeコマ ースサイトを含む1万600の販売チャネルを展開し、年間売上は20億ユーロを超えます。
導入前の課題
Lacoste社は、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを通じて、ブランドのグローバルオムニチャネルの拡大を目指しています。同社の目標は、従来のメーカー的役割から脱却し、あらゆる販売チャネルを統括するブランドとして、 世界中の消費者に独自のショッピング体験を提供することです。このデジタルトランスフォーメーションを率いるのが、 社内組織であるDigital Factoryです。Lacoste社のプレミアムなアイデンティティと世界的な評価を守るとともに、 顧客にパーソナライズされた体験を提供することを目的に設立されました。Digital Factoryは、統合基幹業務システム(ERP)、注文管理システム(OMS)、デジタルアセット管 理(DAM)を含む複数のシステムを基盤にした、有用なソフトウェアインフラを構築しました。また、eコマースを推進するための販売業者向けサイトも構築しました。
しかし、変化の激しい既製服市場では、商品データが多様かつ膨大となり(1シーズンに6,000色の色見本、品揃え情報、多言語による商品説明の更新情報など)、マニュアル作業による入力は非常に困難になっていました。さらに、データ管理には主にスプレッドシートを使用していたため、作業に時間がかかり、ミスも多発していました。そのようなデータでは、デジタルトランスフォーメーションに基づくプロセスのスピードに追い付けません。また、入力ミスも多く発生し、結果として商品の市場投入の遅れを招いて売上に悪影響を及ぼしていました。もう1つの大きな課題は、変動の激しいデータを扱うことです。たとえば、コレクションは6カ月ごとに一新する必要があり、北半球と南半球での季節の違いも考慮しなければなりません。
そのような状況で、販売業者向けサイトとマーケットププレースの両方に向けた商品カタログの作成と配信を効率化するツールの導入を必要としていたのです。同社は、商品情報管理(PIM)ソリューションを使えば、データベースをすばやく充実させ、コンテンツを正確に集約して、市場投入までの期間を短縮すると同時に、俊敏性と柔軟性を向上できると判断しました。