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優れた商品体験にはリッチな商品情報が必要

Rich Product information

優れた商品体験にはリッチな商品情報が必要

今日の消費者は、オムニチャネルマルチデバイスを活用して買い物を楽しみ、常に情報に囲まれています。

つまり、さまざまなデバイスを使って複数のチャネルから商品について調べ、ブランドと接します。そのタイミングはばらばらで、一度だけとは限りません。それでも消費者は、特定の商品やブランドとのすべての接触を 1 つの体験と感じます。

消費者の頭の中には、いわば「カウンター」があり、こうした接触のたびに、体験の良し悪しに応じてポイントが加算または減算され、その得点によってブランドのイメージが決まるのです。


リッチな商品情報とは


リッチな商品情報とは、簡単な説明から、詳細説明、原材料、使用方法、技術仕様、動画、デジタルアセット、FAQ、ユーザーレビューまで、包括的で一貫性があり正確かつ最新の情報の総称です。魅力のある商品情報を提供することには以下のメリットがあります。

  1. コンバージョン率の向上。Bazaarvoice 社の調査によると、82% の消費者が実店舗での購入前にスマートフォンで商品について調べ、オンラインで購入する消費者の 56%、実店舗で購入する消費者の 45% が、購入時にレビューを考慮します。
  2. カゴ落ち率の低減。Statista 社の調査によると、56% の消費者が、「予期しないコスト」が提示された場合または情報が足りない場合に、ショッピングカートに商品を残したままサイトを離脱します。
  3. 返品の削減。e コマースでの返品について Invespcro 社がまとめたデータによると、消費者の返品理由として多いのが、受け取った商品が間違っていたこと(23%)と、受け取った商品が写真と違ったこと(22%)です。

商品体験とその重要性とは


商品体験とは、特定の商品と関わる際の消費者の体験を、商取引のエコシステムの中の 1 つの体験として捉えたものです。その最終目標は、消費者と持続的な信頼関係を築くこと、つまり、消費者との関係を、できれば何世代にもわたって永続的に育んでいくことです。この関係構築の出発点となるのが、すべてのチャネルで、包括的で一貫性のある正確かつタイムリーな商品情報を提供することです。

では、商品体験はなぜ重要なのでしょうか。関係構築とコンバージョンの土台となるのが信頼です。そして、実店舗では、接客係や販売スタッフが消費者と直接話すことができますが、オンラインショッピングや e コマースでは、消費者が接するのは人ではなくコンテンツだからです。

たとえば McKinsey 社の調査によると、信頼構築の重要性が極めて高い保険業界では、一貫性のある最高クラスの顧客体験を提供する企業の新規契約件数と利益率は、一貫性のない企業に比べて高くなります。

companies that offer best-in-class customer experience tend to grow faster

一貫性のある最高クラスの顧客体験を実現するには、すべてのチャネルで優れたコンテンツを用意するだけでなく、顧客のライフサイクル全体で高品質なサポートを提供する必要があります。


リッチなコンテンツとリッチな体験が消費者の心を動かす


Web サイトや商品ページに掲載されるタイトル、説明、価格、画像などの情報は、ごく基本的な静的コンテンツです。これらの目的はあくまで情報提供であり、消費者から感情的な反応を引き出すことではありません。そのため、エンゲージメント、コンバージョン、ロイヤルティには何も影響しません。

Dollar Shave Club 社は、商品コンテンツで成功したブランドの 1 つです。Web サイトを少しのぞいただけで、同社の商品の魅力がよくわかります。商品はただのカミソリです。わくわくするようなものではありません。また、シェービングという行為も、脳の手術などとは違い、たいして情報を必要としません。ごく単純な行為です。

にもかかわらず、同社の Web コンテンツは、シェービングがいかに楽しく魅力的な体験であるかを誇張し、それをあまりに愉快に表現しているため、メインターゲットではない女性でさえも購入したくなるほどです。克服したのはカミソリやシェービングの退屈さだけではありません。商品自体も Gillette や Schick などの大手ブランド商品に比べて明らかに劣っています(実際、Dollar Shave Club 社は替え刃を中国の卸売業者から輸入しています)。この点からも、同社が商品そのものではなく、顧客体験を武器に、ライバル企業に競争を挑んでいることは明らかです。その戦略は業界全体に衝撃を与えました。結局、Dollar Shave Club 社は、米国のカミソリ市場で 15% のシェアをもぎ取っただけでなく、Unilever 社(Gillette ブランドを保有する P&G 社の最大のライバル)によって 10 億ドルで買収されたのです。

これは、デジタルビジネスの世界について企業が学ぶべき教訓の絶好の例と言えるでしょう。つまり、「売るのは商品ではなく体験」ということです。


Dollar Shave Club 社の Web サイトの魅力とは


最上部にバナーイメージがあり、その下に商品情報とメッセージが続きます。この Web サイトは、消費者の心をつかむポイントをしっかりと抑えています。

メッセージと視覚的なインパクト ✅

copy and visual

情報と知識 ✅

Information and education

付加価値 ✅

the handsome discount

フルフィルメントとその他の考慮事項 ✅

free shipping

透明性 ✅

there is no catch

半ば公然となっていますが、成功のための秘訣と言えるのが、ユーモアです。Clutch 社の最新調査では、53% の消費者がユーモアのある広告を好み、記憶に残りやすいと答えています。

Dollar Shave Club 社は、ターゲットオーディエンスの感情のスイッチを見事に見つけ出し、オーディエンスを大いに楽しませて、笑いが止まらないほどの成功を収めました。同社の驚きのストーリーについて詳しくは、こちらをご覧ください。


魅力的な体験を創出するには


Dollar Shave Club 社の例からわかるとおり、コンテンツの作成は消費者に関するインサイトを得るところから始まります。デモグラフィックや感情のスイッチはさておき、まずはデータから以下のような基本事項を確認する必要があります。

「ターゲット層の習慣や嗜好は?」

「ターゲット層は購入前に何を必要とし、何が原因で購入をやめる?」

ファッションや美容業界の場合、高価な商品が多いために購入をためらいがちですが、無料のサンプルやお試しサービスを提供することで認知度と好感度を効果的に向上させることができると実証されています。また、事実上あらゆることが可能なデジタル時代においては、消費者にコストを負担させず、店舗に出向いてもらうこともなく、サンプルやお試しサービスを提供できます。

化粧品ブランドの Sephora 社の例を見てみましょう。ユーザーは、同社が提供する Sephora Virtual Artist アプリをダウンロードするだけで、アプリを使ってカラーメイクを自分の顔で試し、似合うかどうかを確認できます。

Sephora virtua artist app

メイクが肌にフィットするかどうかまではわかりませんが、少なくとも、買わなくてはいけないというプレッシャーを感じることなく、さまざまなメイクを楽しむことができます。Sephora 社にとってもこのアプリは賢い投資と言えます。米国の 2018 年第 1 四半期版 Global Commerce Review によると、ショッピングアプリでのコンバージョン率はモバイル Web サイトの 3 倍にのぼるためです。


 リッチな商品情報を必要としているのは誰か


それは、すべての人です!消費者として支出以上の価値を得ようと、誰もがさまざまな下調べを行い、できるだけ正確で詳しい情報を手に入れて、購入するかどうかを判断するためです。しかし、商品情報を提供する側もさらにメリットを得られます。

  • ブランド: 自社のメッセージやアイデンティティを代理店や小売業者の手に委ねず、すべてのチャネルで自社の管理下に置くことができます。
  • 消費財(CPG)ブランド: 健康、倫理、政治、宗教、その他の理由で、メニューだけでなく栄養成分や原材料の情報開示を求める消費者を満足させることができます。
  • 小売業者: よりリッチで、関連性が高く、共感できる商品コンテンツを求める傾向が強まる中で、消費者の期待に応えることができます。

包括的で一貫性があり、関連性が高く、コンプライアンスに準拠した正確な商品情報を提供するには、PIM(商品情報管理)システムでデータを管理することが欠かせません。PIM は、その名のとおり、商品情報管理について企業がよく直面する以下のような課題を解決するためのソリューションです。

  • データや商品情報が異なる場所やシステムに保管されてサイロ化している
  • データが低品質、不正確、不完全、または一貫性に欠けている
  • 商品情報が重複している、または古い
  • 翻訳やローカライズのプロセスにコストがかかる
  • 手動のプロセスに時間がかかる
  • 組織全体で効率が悪い
  • 商品の種類の増加に対応できない

課題はほかにもたくさんあり、業界や企業によってもさまざまですが、いずれも PIM で対応可能です。さらに PIM は、画期的な商品体験を実現するための基盤にもなります。データと商品情報をすばやく準備できれば、感情に訴える体験作りにすばやく着手できます。

詳細はこちら (PXP の詳細情報) 真に魅力的な商品体験を提供する方法をご紹介します。

※本記事の内容は2019年5月2日更新の英語版ブログ記事の訳です。

Great Product Experiences Need Rich Product Information

著者:Jennifer Krizanek  Vice President, Product Marketing

顧客の期待に応える – その準備はできていますか

Meeting Consumer Expectations - How p

顧客の期待に応える」その準備はできていますか?

消費者が求めているもの(または求めていないもの)は何でしょうか。消費者の要求に応える準備はどの程度整っていますか。

小売業の最終的な滅亡を予想する報告とは対照的に、全米小売業協会の「The State of Retailing Online 2018(2018年オンライン小売業の現状)」調査では、次のような結果が報告されています。

  • 新たに開業する店舗は、閉業する店舗より多く、その数も年々増加している
  • オムニチャネルによる最適化への投資は依然として高い
  • モバイル小売の成功は継続して拡大している

バリューチェーンのイノベーションという点で、Deloitteの「2018 Retail, Wholesale and Distribution Industry Trends Outlook(業界展望2018 小売・卸売・流通)」では、小売業者が投資すべきテクノロジートレンドについて提言しています。

  • モノのインターネット(IoT – 消費者に店舗在庫へのオンラインアクセスを提供し、購入または店舗受け取りのための注文予約を可能にします。
  • デジタル需要供給ネットワーク – 時間短縮とコスト効率に優れた配送を実現します。
  • 拡張現実(AR)および仮想現実(VR)、複合現実(MR – 魅力的な没入型の体験を創造・提供します。

小売業界では多くの店舗が新たに開業していますが、これはさらに多くの新製品が市場に投入され、今後、競争がさらに激化することを意味します。しかし、消費者も含め、これに不満を表している人はいません。実際、eコマースの売上は、2020年までに4兆米ドルに達すると予想されています。これはあたかも消費者が、自分たちの欲しいものさえ販売してくれれば、いくらでもお金を出してもよいと企業に伝えているかのようにも受け止められます。

しかし、消費者の求めるものを提供する前に、まずはそのペインポイントを特定することが得策です。


消費者が望まないもの


ブランディングの専門家、Helen Edwards氏は、人間の顔に表れる個別の感情は7つあり、そのうちの5つは怒り、恐怖、悲しみ、嫌悪、軽蔑というネガティブなものであると述べています。そして、消費者がサイトを訪問した際に、これらのどれかを連想するようなことは絶対に避けなければならないと言います。

Corraによれば、eコマースサイトで消費者がイライラするのは次のような点です。

  • メニューがうまく設計されていない、主要な商品に対するサブカテゴリーが足りない(2%)
  • 検索がベーシックすぎる、検索を絞り込むためのフィルターがない(8%)
  • ブランドに関する情報が多すぎて、商品が埋もれてしまっている(4%)

そのため、このようなペインポイントを排除することが、優れた顧客体験を提供する第一歩となります。


消費者が求めているもの


 MineWhatによれば、今日の消費者は、購入を行う前にオンラインで以下を実行しています。

  • 情報収集・リサーチ(81%)
  • 製品レビューを読む(61%)
  • 少なくとも3つのeコマースサイトを確認する

彼らは何を求めているのでしょうか。それは情報以外の何物でもありません。

では、それはなぜでしょうか。全米小売業協会(NRF)の調査によれば、消費者は当てもなくさまざまなサイトを閲覧しているわけではなく、何か具体的に買いたいものを探しており、しかもすぐに見つけたいと思っています。これは、検索バーに何かを入力する前から、具体的なアイデアを持っていることを意味します。

同調査ではまた、消費者の79%が、特定のブランドまたは小売店から商品を購入するかどうか、またどのくらい頻繁に購入するかは、全体的な体験が要因となって決まると言っていることが報告されています。このような望ましい体験、期待される体験の中核となるのが、返品の容易さ、無料配達、クレジットカード使用の安全性です。

では、今日の消費者の要望にどのように応えればよいのでしょうか。Nielsen Norman Groupは、eコマースの5つのタイプの顧客に向けてサイトをデザインすることを推奨しています。

  • 商品重視 – このタイプの人は、自分の欲しいものを知っており、その商品を見つけたらすぐに購入しようと思っています。彼らは主に迅速性を重視します。
  • ウィンドウショッピング – このタイプの人は、暇つぶしにサイトを閲覧しています。このような人たちには、今、新しいもの、流行りのものを提示することが重要です。
  • 情報収集者 – このタイプの人は、その前に少なくとも2つのサイトをすでに訪問していることが多く、もし御社のサイトが最初に閲覧したサイトだったとしても、その後に他のサイトに行って、さらなる情報を収集します。このような人たちに対して重要となるのは信頼です。
  • バーゲンハンター – このタイプの人は、価格に敏感で、セールやプロモーション、掘り出し物を探しています。そのため、そのような商品がある場合は、サイトの目立つところに表示する必要があります。
  • 一見客このような人たちは多くの場合、ギフトカードを持っており、購入後にまたそのサイトに戻ってくる意志はありません。アカウントを作成しなくても購入できるようにして、よい体験をしてもらえるようにしましょう。

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消費者の要求に応える準備はどの程度整っていますか

消費者の求めることを提供するため、最初にやるべきことはデジタルソリューションの導入を含む組織内の変革です。以下は、それかを判断するために、自社に問いかけてみて欲しい事項です。

  1. 商品説明や価格更新、バージョン管理など商品情報のメンテナンスに時間がかかっているか
  2. 異なる市場向けの商品情報のローカライズに困っているか
  3. 社内外の関係者が最新の商品情報を共有またはアクセスできているか
  4. 複数のスプレッドシートを使って商品情報を管理しているか

ほとんど「はい」との答えが出た場合、商品情報管理ソリューション(PIM)を検討すべきであろう。PIMは、優れた商品体験を創出する基盤となるソリューションです。

※本記事の内容は2019年4月18日更新の英語版ブログ記事の訳です。

Meeting Consumer Expectations – How Prepared Are You?

著者:May Arevalo, Marketing Specialist

顧客体験の実現において商品体験が果たす重要な役割

顧客体験の実現において商品体験が果たす重要な役割

そもそも商品体験とは何か。そして企業が卓越した顧客体験を提供する上でどのように役立つのかご紹介します。

2016年、小売業界の流行語として浸透した「オムニチャネル」。オンラインとオフラインのタッチポイントを融合し、統合されたシームレスな顧客体験を実現するオムニチャネルは、こうしたソリューションを模索していた意思決定者の間で大きな話題となりました。

時は流れて現在、より多くの企業がデジタル変革の成熟期に達する中、チャネルではなく、体験が何よりも重要とされる「オンデマンド」が重視されています。

万能のソリューションというものは存在しないため、最適な体験を顧客に提供する方法については、当然さまざまな理論・戦略が存在します。しかし、他社と一線を画し、結果的に顧客ロイヤルティを獲得するために活用すべき顧客体験の要素が実は1つ存在します。軽視されがちなその要素とは、商品体験です。

商品体験とは

IGI Global社は、顧客の視点から見た「商品体験」とは、「利用者と製品とのインタラクションによって引き起こされるあらゆる効果のことで、これには(1)すべての感覚が満足する度合い(感覚的な喜び)、(2)製品に伴う意味合い(意味経験)、(3)誘発される気持ちや感情(感情経験)が含まれる」と述べています。

顧客体験という大掛かりな構想において、商品体験の重要性を深く理解しているグローバルブランドとして挙げられるのがコカ・コーラ社です。

若いY世代やZ世代は健康志向にあり、彼らの市場への参入は、健康に良くない製品を販売しているブランドにとっては存続にかかわる脅威。未来の顧客とも言えるこの大きなグループに効果的なマーケティングができなければ、コカ・コーラ製品は消滅してしまうでしょう。しかし今のところそんな気配はまったくありません。現に、2018年時点で、同社は799億ドル6,000米ドルのグローバル価値を誇るブランドとして人々から愛され、高い評価を得ています。

その成功の秘訣は、効果的なポジショニングです。コカ・コーラ社はコーラを製品として販売するのではなく、広告キャンペーンの中で明るく前向きな体験を生み出す製品としてリポジショニングを展開。

バイラル動画として注目を集めた「ハピネスマシン」のキャンペーンは、コーラが商品体験によって全体的な顧客体験の取り組みをどのようにサポートしているかを示す一例と言えるでしょう。

デジタル系のタッチポイントにおいて商品体験が意味するもの

eコマースを例にとって考えてみましょう。ブラウジングやオンラインショッピングに関して言えば、(顧客の視点から見た)ポジティブな商品体験は、画面に表示される正確かつ一貫性のある、完全な商品情報から始まっているのかもしれません。

たとえば、最新モデルのテレビを購入するために、ネットで商品をチェックしようと考えている顧客がいるとします。

顧客は平均3~5つのウェブサイトをチェックした上で営業担当者に問い合わせ、詳しい情報を入手したり、購入を決定します)。

顧客ジャーニーの流れは次のようになります。

  • ラップトップで5つのサイトにアクセス。そのうち3つのサイトだけが正確かつ一貫性のある、完全な商品情報を提供していることに気付き、残りの2つのサイトは無視して3つのサイトに絞る。
  • 3つのサイトから得た情報をパートナーの携帯電話に送信し、店頭で実際に確認してもらう。店舗に行ってみると、あるブランドのオンライン情報と実店舗の情報が食い違っていることが判明。これには価格、機能、プロモーション等が該当しますが、重要なポイントは顧客に不正確な情報が提供されたということ。顧客はさらに2つのブランドを除外し、オンラインでもオフラインでも一貫して正しい情報を正確に提供するよう努めた1社が残った。
  • 顧客が商品を購入。

このブランドは時間をかけて見込み顧客に優れた製品体験を提供したことで、商品を販売できただけでなく、ブランド支持者を獲得できました。推奨するテレビのブランドを誰かに尋ねられたら、正確な情報をきちんと提供しているこのブランドが間違いなく一番に浮かぶでしょう。

とはいえ、これはあくまで理想的なシナリオ。

実際には、セールや割引などを利用するために商品をオンラインで購入しても、結局は通常価格を請求されるというのがよくあるパターンです。

価格がいくらであれ、顧客は不当に扱われたと即座に感じ、すぐさまECサイトに「信頼できない」、「信用性に欠ける」といったレッテルを貼るでしょう。

矛盾の原因となった可能性がある要素

ECサイトに掲載された情報が古かった可能性が考えられます。またセールやプロモーションは限定期間のみ有効で、その期間を過ぎてから購入したために通常の価格を請求されたのかもしれません。その後、顧客に払い戻しがされたかどうかは大きな問題ではありません。問題は、顧客が不快な体験をしたということです。これはリピート客を生まないだけでなく、評判を傷つけることにもなります。さらに、激怒したこの顧客は間違いなく自分が受けた不快な体験を周囲に話すでしょう。

このような破壊的な結果を防ぐことはできるでしょうか。

商品体験になくてはならない4つの要素

商品体験の分野で勝利を収めることは可能です。昨今のビジネス環境では、顧客体験に真剣に取り組んでいる企業は優れた商品体験を看過できない状況になっています。商品体験に失敗すれば、顧客ジャーニーが終了してしまう可能性があるためです。

では、優れた商品体験の実現に欠かせない要素について検討してみましょう。

  1. 正確性 – 不正確さによって顧客は関心を失い、ひいては販売が不成立に終わり多くの時間が無駄になるため、正しい商品情報の提供はデジタルリテールの基盤と言えます。不正確な商品情報による実際の損失額は不明ですが、2016年にアメリカ人がオンライン購入した商品の返品額は2,600億ドルに上ります。返品の理由はさまざまですが、商品情報の不正確さや欠如がその理由のひとつである可能性があります。
  2. 一貫性 – 認識を生み出し、信頼やロイヤルティを構築する上で基準は不可欠。メッセージングやイメージングなどに一貫性が必要とされるのはこのためで、eコマースでの商品体験の提供についても同じことが言えます。たとえば、ある企業が1つの商品に複数のサプライヤーを使っており、多種多様なフォーマットで情報や画像を提供されている場合は、顧客の混乱を招かないよう一貫した情報を提供するために、単一のフォーマットを設定し、全体で一貫して実装する必要があります。
  3. 完全性 – 現代の顧客が情報通であるということに疑いの余地はありません。彼らは製品・サービスの購入前に入念なリサーチを行ない、選択肢を比較検討します。賢明な企業は、顧客が必要とするすべての情報を矛盾なく提供し、製品・サービスの制限事項を躊躇せず伝えます。優れた顧客サービスの名のもとに、推奨する製品の紹介やトレーニングの提供さえ行う必要があります。
  4. 関連性 – ページを表示した直後に探している商品を見つけられなければ、顧客はあっという間に別のページに移ってしまいます。ここで言う関連性とは、時間を無駄にすることなく、核心を突くことを指します。関連性のもう1つの働きはアップセリングです。検索に関連した提案を行うことで、企業は当初予定していなかった製品・サービスへの認識を促し、より多く販売できる絶好のチャンスを得ることができます。

※本記事の内容は2018年12月13日更新の英語版ブログ記事の訳です。

The Pivotal Role of Product Experience in Customer Experience Delivery

著者:Jennifer Krizanek  Vice President, Product Marketing